斬る心

居合道を通じて学んだ事を日々実践し時代の変化によって色褪せない技術を磨くI.T.系技術屋の記録

迷い

前回の稽古の時、師範から一言指摘を受けただけで、その後は満足のいく一刀が
振れなくなりました。

そのとき、頭の中で、注意されたところを色々思い描きつつ頭の中のイメージに
合わせて振ろうとしたのが、不調となり現れていました。

落ち着いて考えれば、自身がイメージしているのは自然な形で振る姿なので、
その指摘に捕われる必要はなく少し修正すれば良いだけなのですが、
まだまだ鍛錬が足りず軽く指摘を受けただけで全く振る事が出来なくなりました。


こんな感覚を普段の生活で似たような事は無いか顧みてみると、自転車を乗っている時に
似たような感覚があるような気がします。

都内で自転車にて走行している時に車道側の白線の上から外れないように
走ったりしているのですが、意識せずに下を観ると真っ直ぐ走れているのですが、
「本当に線の上をちゃんと走れているのかな?」と頭で疑念が湧くと
その直後から線からズレたりします。


非常に残念な気分になります。


それはそれとして、あまり良い例えでは無かったのですが、体はしっかり働いているのに
頭で「本当にちゃんとやってるの?」と思うととたんに上手くいきません。

まるで、勉強しようとした子供が親から「ちゃんと勉強している?」と言われた後に
それまであったやる気が一気にシュンと萎む感じに似ているような気がします。


自身を信じるという事は少なくとも頭の中でどうこうするものではない事は稽古を
通じて感覚としてわかるのですが、己が真っ向を見据え続けるような感覚には
まだまだ至っていないのが現状です。


これも鍛錬の内ではあるのですが、、次回の昇級試験があり自身の課題も明確となっている現状では、
その至らない部分に甘える事無く、己の欲はそのまま放っておいてさらりと一閃振りたいものです。