斬る心

居合道を通じて学んだ事を日々実践し時代の変化によって色褪せない技術を磨くI.T.系技術屋の記録

必死さ

言葉にうまく纏められないが

いつものように面前で剣を振った後に、師範から「どうだったか?」と自己評価を
聞かれた。

私は振っていた状況を反芻し率直に伝えたが、その説明が理屈に縛られすぎていた
ようだ。


真に迫るような一閃を私はまだ出しきれていないという事である。


その後、師範から先週末訪れていた京都の話をして頂いた。

一つは養源院の血天井、詳細はWikiなどに記載があるので割愛しますが、
私は、これは武士の意地であり、命を掛けた気概だと感じた。

一つは現代も続いている伝統工芸を受け継ぎ守る人達の事。
現在、安価なコピー技術により存在を蝕まれている分野がある。
その中で、前線で伝統を守り続けている職人の方々がいる。
その職人は必死であるし、自分の生き様に覚悟を持っている。


私には守るような立派な技とか忠義を尽くす程の何か、または絶対に曲げられない
意地は無い。
でも、真剣を振るう剣士という心の伝統はこの職人の方々に通じる処を感じる。


頭だけでなく心や全身でそれを体現していくしかない。
私は生涯徹してもやりたい事はあるが、それに生命を預けるほどのめり込んでもいない。


心が震えるような一閃を目指す、まずはそこから始めて行きます。